義理親の介護は嫁の義務?!

今回は自宅で祖母を介護する母について
自宅で10年以上、祖母の介護を続けている母。
自宅介護なんてしたくない。
だけど、自宅介護せざるを得ない母の苦悩と
それを隣で見続けている家族についてです。

はじめに

登場人物

祖母 父方の祖母・100歳・要介護5・寝たきり10年以上
母 ラカン・優しく真面目がゆえに介護のストレスを一人で抱える
 還暦・長男・母のストレスの矛先は主に父
義家族 父の姉達・近くに住んでいるが介護には無関心

※死を願っているような表現がありますが、祖母は既に太寿を全うしていること。家族も長く介護を続けて、後悔はないこと。本人の意思とは関係なく生かされていることが幸せなこととは思わないワタシの主観です。
不快に思う人がいたら申し訳ないです。

こんなに長生きするなんて、、、

老人ホームに入れる金もない

認知症から始まり、寝たきりになって10年以上
父と母の生活は、自宅介護により祖母が中心の生活になりました。
最初は、こんなに長生きすると思っていなかった。
大正生まれの祖母は、働きに出たことなどありません。
なので、貰える年金も雀の涙。老人ホームなど入れられません。
自然と自宅介護が始まりました。

自宅介護にかかる費用

自宅介護するといえどもお金はかかります。
祖母の部屋を介護用にプチリフォームし
介護用ベット、車いす、ポータブルトイレ、、、
だんだんと出費が増えていきました。
当初、要介護認定が低かったので、援助もそんなになかった記憶です。

今は週2回のデイサービスに行っていますが
父も母も定年していますから、利用費は自分たちの年金で賄っています。

母と祖母の関係

祖母はいい姑ではなかった

同じように、孫たちに優しい祖母でもなかったです。
祖母に遊んでもらった記憶も、おこずかいを貰った記憶もありません。
なので、母が祖母の悪口をいう理由もなんとなく分かっていました。
フルタイムで働いて帰ってきて、休む暇なく夕食をつくり
その間、祖母はなにもしない。
食事の世話も、子供の世話も嫁がするのが当たり前。
長男の嫁なんだから、世話してもらうのは当たり前。
そんな考えがにじみ出ている人でした。
自分の親なら、辛い介護でも
それを上回る感謝や愛情で乗り越えられるもの。
でも、散々苦しめられた相手の下の世話までする屈辱。
加えて、母方の祖父母は介護する暇もなく他界したので
その悔しさは人一倍だったと思います。

母のストレスを加速させる原因

介護に非協力的な義家族

父の姉(つまり祖母の娘達)は介護に非協力的です。
車で来れる距離に住んでいるのに、気が向いたときにしか来ません。
たまに来て、殺風景な介護部屋に一人きりで寝ている祖母を見て
「お母さんがかわいそう、、、」と言って帰る。
かわいそうと思うなら老人ホーム代の援助でもしてくれ!!
かわいそうと思うなら、お母さんの好きな食べ物でも買ってこい!!

言葉や態度で、祖母を心配していることは伝わりますが
いい娘アピールのようで痛々しい。
出されたお茶を飲みながら、母への感謝どころか
うちも介護が大変なのよアピール。
ワタシから見ても、ケチな祖母の娘だな~って感じです。

何度も復活する祖母

これまで何度か危ない局面を迎えているのですが
その度に、復活する祖母。
「今年は誕生日を迎えられないかもしれない」
と毎年言い続け、100歳を過ぎました。
期待する分、復活するたび複雑な気持ちになるワタシ達。
果たして、祖母は生きたいという生命力で復活しているのか
ワタシは死にたくても死ねない苦しさがあるのではないかと思います。

母の苦悩(ジレンマ)

介護から解放してほしい

母だけじゃないです。正直もうみんなが疲れています。
葬式の話や、介護用品の買い替えも今から変えるの勿体ないよね~
でも、まだ死なないかもよ。という話を繰り返すストレス
自宅介護は、美談ではないです。

自分ひとりで抱え込む

父が協力的なのは救いです。
母がパートの日は、父がオムツ交換もします。
ですが、父以外の人には手伝わなくていいと言います。
そこで、強く代わろうとすると揉めます。
理由は分かりません。
ワタシが思うに、ここまで一人でやってきたのだから
誰かに手伝われて、知ったようなふりされたくない。
自分なりのやり方が確立されてて、自分でやった方が早い。
という思いがあるのかなと思います。
オムツ交換は、若い人は見なくていいと言われます。
手伝うことに関しては、母の地雷ポイントで
ただでさえもストレスが多いので、母の気分を逆なでしないように
あまり深入りしないようにしているのが本音です。

やっぱり気になる周りの目

介護は、本気でやっていたら身が持ちません
適度に手を抜いたらと思うんですが、それが出来ない。
元からの真面目な性格もあると思います。
でも、周りの目が気になって手を抜けないのもあるのかなと。
ワタシから見たら、やってもやらなくても周りは何かしら言ってきます。
嫌味をいう人たちが母の苦労の何を知ってるの?と怒りすら感じますが
イヤイヤ言いながらも、3食食べさせてオムツを交換する。
新米がでたよ~と食べさせ、クリスマスケーキを口に運ぶ
床ずれができれば、絆創膏やらガーゼやら色々買ってくる
それはもう、いい嫁であるべきという呪縛。
こんなに手厚く介護してもらえて、祖母は幸せだと思います。

母の機嫌に振り回される周り

祖母がそそうをしたとき
食欲がないとき(いよいよかと気を揉む)
食欲があるとき(先が長いことに辟易)
祖母の部屋から戻ってくる母のまとう雰囲気で分かります。
文句も悪口も、言わなきゃやってられない母の気持ちも分かるので
刺激しないように、相槌を打つのみ。

まだまだ続きそうな自宅介護

母を刺激しない。憎しみや文句があっても
介護を続ける母を肯定も否定もしない。
これが、母と暮らすワタシ達がつくってきた家族の形です。

やりたくてやってる訳じゃないことを、褒められても悔しい。
もっと手を抜けと否定されても悔しい。

そして、母が祖母を看取ったとき
ずっと気にしてきた周りからの評価を
母がどう受けとるのか。
ワタシ達の声掛け次第だとも思っています。

悔しさと憎らしさと責任感でやってきたのだから
例え、よくできた嫁だったと言われても
きっと言葉通りには受け取らないでしょう。

介護が終わった後、母がどう落としどころをみつけるのか
否定も肯定もせず、見守ろうと思っています。

今年も、そろそろ祖母の誕生日がやってきます、、笑